CASE STUDY

大和ハウス工業株式会社 宇都宮支店 様

新しい価値を提供するための「仕掛け」

大和ハウス工業株式会社 宇都宮支店 様

今年で創業70周年を迎えられた、大和ハウス工業株式会社様。1955年の創業当初から変わらず今でも新しいことに挑戦をし続ける企業として、戸建住宅から賃貸住宅、分譲マンション、商業/事業施設、環境エネルギーなど幅広く事業を展開されています。また、国内各エリアに事業所を持ち地域に根付いた「まちづくり」を行っています。今回は、宇都宮支店のリニューアルに際して、Oblong社のMezzanine、T1V社のThink Hub等を導入していただきました。支店長の木澤様にリニューアルへの想いを伺いました。

 


大和ハウス工業株式会社
宇都宮支店長 木澤 俊直様

 

「宇都宮支店は築27年の歴史を持つ4階建てのオフィスビルです。2年前に支店長として赴任後、オフィス環境や社員の働き方を現代のニーズに合わせてアップデートする必要性を感じていました。2年経ち、体制も整ってきたため今回のリニューアルに踏み切りました。」

 


木漏れ日を思わせる柔らかな光に包まれたエントランスを抜けると、
吹き抜けから差し込む自然光に照らされた一本の木がフロアの中央に佇んでいます


もともとはキッズスペースだった場所に植えられた、存在感のある一本の木


中央の木を囲むように配置された商談スペースは、木調のデザインによって、
リラックスした雰囲気の中で打合せができるよう工夫されています。

 

まさに、大和ハウス工業様の「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、あらゆる人々と心をつなぎ、自然と共生する街づくりと、幸福で活力にあふれた生き方の創造を通じて、未来の景色を拓いていく、という想いが強く感じられる空間が広がっています。

 

会議室のデジタル化と新しい空間作り


新しい価値を提供するための「仕掛け」として、会議設備のデジタル化、
そしてより効果的かつ魅力的な提案ができるようなツールを探していました(木澤様)

 

「今回のリニューアルでは、『社員とお客さまの両方に新しい価値を提供する価値づくり』をしたいと思いました。」

・社員のモチベーションを上げ、誰にとっても働きやすい環境
・お客さまがワクワクするような新しい体験を提供する環境

 


“Meeting  Room SAUNA”と名付けられた、プレゼンターからみんなの顔が見える階段型会議室


複数のコンテンツを表示、書き込み、保存が自由に行えるT1V社/Think Hub(左)
プロジェクトごとの情報をグループにして可視化。データを保存しておけるため、次回の開始時にこの状態から始められます(右)

 

「仕掛けのひとつがサウナ形の会議室です。ここでは大画面を使って自由に議論できる空間を作りたいと思っていました。T1V社のThink Hubは大画面を使ってさまざまな共同作業ができるツールであり、これを導入することで、会議室が従来の閉塞的な空間から、自由で創造的な議論ができる空間へと変わると確信しました。
また、ひな壇になっているためランダムに座ることができ、上位者/下位者の区分を感じさせない雰囲気が生まれ、意見交換がスムーズに行えます。さらに、背もたれや机が無く通常の会議室とは異なる環境であるからか、社員も集中力を保てるようです。環境の変化が社員の働き方に良い影響を与えていることを実感します。」


お部屋全体のデザイン性を損なうことなく部屋中を集音
Clear One社/天井設置型ビームフォーミングマイクロフォン BMA360

 

「オンラインでリモートからの参加者も一緒に会議をすることもあります。この部屋の形式上、固定の机が無いため天井に設置できるマイクは必須でした。BMA360であれば、360度集音が可能且つ、集音しないゾーンの設定もできるため、マイクの位置を気にすることなく自由に座ったり、動いたりできます。より自由度の高い会議でリモート側にもしっかり声が届くという点が魅力的です。」

 


“Meeting Room PANORA”


21:9のワイドディスプレイJupiter社/Pana、Jabra社/Panacast50の組み合わせ(左)
Teams会議の利用イメージ(右)

 

「本社をはじめ事業所間での打ち合わせに加え、現場で働くスタッフとのオンライン会議も頻繁に行われます。この半円型のテーブルを備えた会議室は、どの席に座っても、自然と壁面のディスプレイやカメラバーに視線が向くように設計されており、会議室内の参加者はリモート参加者と常に向き合えます。そのため、対面で話しているかのように、相手の様子をうかがいながら自然な会話が可能です。
また、21:9のワイドディスプレイと、180度カメラを搭載したマイクスピーカー一体型のビデオバーを組み合わせることで、必要な情報を一画面にすべて表示しつつ、参加者全員が同じ目線の高さでコミュニケーションを取ることができます。これにより、リモート参加者との間でも、これまで以上に一体感のあるスムーズなやり取りが実現しました。」

 

社員の自由なコミュニケーションを促進

 

「我々のチームは主に3つに分けられます。お客さまと直接対話し受注する『営業』、要望を図面として具現化する『設計』、そして実際の現場で構造をつくり上げる『技術』。それぞれが異なる専門性を担いながらも、“お客さまにとって最適なソリューションを提供する”という共通の目標に向かって日々尽力しています。この目標を実現するためには、各チームが持つ知見や経験を結集し、連携しながら同じ方向を見て協力していく必要があります。ビジネスはまさに『伝言ゲーム』であり、この連携をスピーディに、かつ正確に進められるかが鍵になります。 」

 


新たなコミュニケーションの場になると共に、
作業に集中したり、コーヒーを飲んでリフレッシュしたりすることもできます(木澤様)

 

「部署を越えてのコミュニケーションが自然とできるような仕掛けづくりとして、オフィスのフリーアドレス化を実施しました。従来のデスク固定型から席を自由に選ぶスタイルに変更し、『前日に座った場所には座ってはいけない』というルールを設けることで、社員同士が自然に他部署との情報交換を行えるようになりました。さらに、フロアの一角にスターバックスのカウンターとドリンクスペースを本家同様の世界観で再現しました。BGMも流しているので、本当にスターバックスにいるかのような空間です。スターバックス社とは流通店舗事業として関わりのある事から、今回の導入に至りました。」

 

ワクワクさせる仕掛けづくり

「我々の建設業では、既に出来上がったモノを提供するのではなく、ゼロベースから設計図面を作成し、発注いただいて建てることが仕事です。何もない段階から如何にしてモノを作り上げる『イメージ』を温められるかが最も重要になります。つまり、お客さまがワクワクした瞬間が、契約の瞬間です。これまでの提案方法として、紙やパースをメインに使用していました。しかし、お客さまがよりイメージしやすいデジタルな空間を作ることで『これ、いいね!』とワクワクし、購入へのトリガーになるのではないかと考えました。そのために、Oblong社のMezzanineは最適なツールでした。」

 


大画面3面をフルに活用し、ジェスチャーでコンテンツを動かす仕組みにより、
お客さまの心を動かす提案ができる没入感のあるプレゼンテーション


SF映画で観たような「未来の会議」が実現できるOblong社/Mezzanine

 

「私自身も、初めて製品を見た時に細かい機能を理解するよりも直感的に『面白そう!』と、ワクワクした事を覚えています。より未来的な異空間を再現するために壁をグラデーションにし、家具もこだわりました。ちょっとした工夫の数々が全て、お客さまをワクワクさせるための仕掛けになるのです。」

「ここで働く社員も同様です。社員一人ひとりのモチベーションを高めることは、組織全体の活力を生み出し、より良い結果を生むうえで欠かせない要素です。今回の大規模なリニューアルも、決して私一人の力で実現できたものではありません。社内の若手メンバーを中心としたプロジェクトチームを結成し、みんなで1つの目標に向かって進めていきました。メンバー一人ひとりの声に耳を傾け、『共に創る。共に生きる。』という当社の理念のもと、試行錯誤を重ねながら力を合わせて取り組んだ結果、このような形にすることができました。」


今回のリニューアルプロジェクトを中心となって推進された、高橋様(左)鶴見様(右)
「最初は木澤支店長からの、“やってみない?”の一言で気軽にはじめたのですが、
気が付いたら大規模なプロジェクトになりました!」

 

「他にも、宇都宮支店には熱意を持ったメンバーばかりが集まっています。MezzanineThink Hubといった革新的なデジタルツールを導入しても、使いこなせなければ意味がないですが、そういった心配は全くしていないです。」


積極的にMezzanineやThink Hubのユーザートレーニングに参加し、
使い方を取得して実際の業務に落とし込もうとする熱心な社員の方々ばかり

 


スムーズに使いこなすにはまだまだ練習が必要ですが、
彼らなら確実に自分のものにしてくれると信じています(木澤様)

 

「自らの意見が尊重され、挑戦が歓迎される環境では、自然と前向きな気持ちが芽生え、より高い目標に向かって進もうという意欲が湧いてきます。現状に満足せず、今後も様々な『仕掛け』を作っていきたいと思います。そういった積み重ねこそが、企業としての持続的な成長につながると信じています。」


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